ミオナールの副作用の各症状(むくみ、めまいなど)について解説

ミオナールの副作用について把握しよう

 

ミオナールは骨格筋の緊張をほぐし、肩こり・緊張性頭痛などの効果がある医薬品となります。ただ、どうしても服用が長期になりがちなので、「どんな副作用があるか気になる」ということもあるでしょう。

 

ここでは、ミオナールの副作用として

 

  1. ミオナールの副作用の詳細
  2. この症状は副作用になるの?

 

↑の2つのポイントについて解説します。

 

目次

 

ミオナールの副作用確率ってどのくらい?

 

ミオナールの添付文書には、どのくらいの確率で副作用が現れるか、データ化されています。12,000件以上の臨床データから取ったものなので信ぴょう性も高いです。

 

副作用発生件数

確率

416例/12,315例

3.38%

参考ページ:ミオナール添付文書

 

↑にある通り、ミオナールで副作用が現れる確率はだいたい約3%程度となります。

 

ただ、3%と言われても、「それって多いの?少ないの?」というのがピンとこないかもしれません。そこで、その他の一般的な医薬品と比較してみましょう。

 

医薬品種別

副作用の確率

ミオナール

約3~4%程度

抗生物質(クラビット、クラリスなど)

約3~4%程度

抗炎症・鎮痛剤(NSAIDs:ロキソニン、ボルタレンなど)

約3~10%程度

抗不安薬、睡眠薬(デパス、アモバンなど)

約7~10%程度

プロトンポンプ阻害薬(胃酸を抑える薬)

約12~20%程度

 

使用されることが多い医薬品との比較は↑の一覧となります。一概に比較はできませんが、確率だけでみればミオナールは抗生物質と同じくらいの副作用となります。同じく頭痛や腰痛で使われる解熱・鎮痛剤の副作用(3~10%)に比べると、やや安全性が高いというところでしょう。

 

また、肩こりの治療でよくミオナールと併用させるデパスについても、副作用確率は7%程度あるので、ミオナールが比較的安全な医薬品ということがわかると思います。

 

ミオナールの主要副作用<吐き気、下痢・便秘などの消化器系症状>

 

ミオナールで発生頻度が比較的高いのは、消化器系の副作用となります。

 

0.1~5%未満 0.1%未満 頻度不明
悪心(気持ち悪い)、嘔吐(吐き気)、食欲不振、胃部不快感、腹痛(胃痛)、下痢、便秘、口渇 口内炎、腹部膨満感 -

 

確率自体はあまり高くはありませんが、ミオナールには吐き気や腹痛、下痢・便秘など、さまざまな消化器系の副作用の可能性があります。ミオナールの服用によって消化器系の強い副作用が出る場合は、服用はやめたほうがいいでしょう。

 

ミオナールによって消化器系の副作用が出る理由ははっきりしていませんが、一番ありえるのが「体質」でしょう。胃腸は体の器官のなかでも特にストレスに弱く、緊張するとすぐに胃痛が起こったり、下痢になったりします。それほどデリケートなのです。そして、医薬品ごとに相性もあるため、人によってはミオナールが胃腸に働きかけてしまうことは考えられます。そのため、確率は低いですが、ミオナールによって食欲がなくなったり、胃痛がしたりといったことはありえるのです。

 

とはいえ、消化器系の症状は医薬品の副作用のなかではかなりメジャーです。例えば、解熱・鎮痛剤のロキソニンやアスピリンには、胃への副作用があることは有名です。他にも抗生物質などは消化器を荒らすことがあり、医薬品と胃腸への副作用は切っても切り離せない間柄です。

 

ミオナールを服用している場合、他の医薬品も併せて服用しているケースが多いです。なので、もし消化器系に症状が出ているなら、それはミオナール以外の医薬品が原因とも考えられます。そうなると、ミオナールをやめたとしても下痢・便秘などの症状が収まらないので、他の医薬品のせいかもしれないということは考慮しておく必要があります。

 

なお、胃腸への症状が出る場合、胃腸薬を併用することで症状を抑えることができるかもしれません。とはいえ胃腸薬はさまざまな種類があるので、適当に選んでも効果は発揮されにくいです。医師と相談して、最適な胃腸薬を選んでもらうようにしましょう。また、口が渇く・喉が渇くといった場合は、しっかり水分補給することを心がけてください。

 

ミオナールの主要副作用<だるい・ふらつきなどの全身症状>

 

ミオナールの効果そのものが副作用として現れることもあります。

 

0.1~5%未満 0.1%未満 頻度不明
脱力感、ふらつき、全身倦怠感(だるい) 筋緊張低下、めまい -

 

ミオナールには筋肉の緊張をほぐす作用があります。その結果、肩こりなどが改善されるわけですが、同時に筋肉の緊張をゆるめすぎてしまい、さまざまな副作用として現れてくる場合もあります。

 

その代表例が「脱力感」「倦怠感」となります。筋肉が弛緩している状態となるため、体がだるかったり、力が入らないという状態になることがあるのです。また、その状態が重くなると立ったり歩いたりがしにくくなってふらつきが起こったり、めまいのような状態になってしまうこともありえます。

 

このような状態になった場合は、ミオナールの服用量を調整する場合が多いです。もちろん服用量を減らすとそれだけ肩こりなどへの効果が薄れるため、痛みが現れる可能性はあります。しかし、過度に力が入らない、だるいという状態になると、日常生活に支障がでてしまうので、そこはバランスを見て調整することになります。

 

どのくらい調整すればいいかは自己判断が難しいので、医師と相談の上、服用量を決めていったほうがいいでしょう。

 

ミオナールの主要副作用<眠気、不眠などの精神系症状>

 

ミオナールを服用することにより、精神系の副作用症状が出ることもあります。

 

0.1~5%未満 0.1%未満 頻度不明
眠気、不眠、頭痛、四肢のしびれ 体のこわばり、四肢のふるえ(痙攣) -

 

ミオナールは脳の中枢神経に作用して、筋肉の弛緩を促す医薬品です。筋弛緩薬は脳に働きかけるため、眠気などの精神的な症状も出やすいです。ただ、眠気などの症状は筋弛緩薬の効果が高いほど強くなるため、それほど効果の高くないミオナールの場合、精神的症状の確率も低くなっています。

 

精神系の症状としては「眠気」が多いですが、逆に「不眠」と言う形で出る場合もあり、そこは個人差となります。眠くなるだけでなく、「眠れない」というケースがある点についても知っておきましょう。

 

脳に働きかけることで眠気などの症状がでるわけなので、逆に言えば眠気が出るということはミオナールが効いているという証でもあります。我慢できる程度であれば、カフェインなどを服用して眠気を抑えたりなどの対策を取りましょう。

 

しかし、日常生活に支障がでるほど眠い、と言う場合は、違う医薬品に切り替えることも考えたほうがいいでしょう。「痛み」にまつわる症状であれば、解熱・鎮痛剤も効果があります。ただ、切り替えたからといって眠気が出ないとは限らないので、医薬品の選択は慎重に、医師と相談しつつ決めていきましょう。

 

睡眠導入として利用できる?

 

ミオナールは中枢系の筋弛緩剤なので、眠気の副作用がでることはありえます。しかし、そこを逆手にとって睡眠導入剤として使うのはおすすめできません。

 

というのも、すでに説明した通り、ミオナールはそれほど強い薬ではないので、当然眠気の副作用も他の筋弛緩剤と比べて少ないです。眠気が出る確率も5%以下となり、効率としてはかなり悪いです。

 

もしミオナールで眠気が出ない体質だったとき、睡眠導入できないのにミオナールの副作用だけは無意味に受けることになってしまいます。なので、もし睡眠導入が目的なら、アモバン・ルネスタ・ロヒプノールといった専用の睡眠導入剤・睡眠薬を利用するべきでしょう。

 

ミオナールの主要副作用<発疹、かゆみなどの過敏症>

 

ミオナールを服用することによって、肌がかゆくなったり、発疹が出るなどの「過敏症」が出ることもあります。

 

0.1~5%未満 0.1%未満 頻度不明
発疹 瘙痒(かゆみ) 多形滲出性、紅斑

 

ミオナールの効果を考えると一見関係なさそうですが、副作用として発疹・蕁麻疹などの皮膚炎が発症することがあります。では、なぜ皮膚炎が出るのでしょうか? 最もありえるのが、「薬疹」です。

 

薬疹というのは、体の免疫機能が薬の成分に違和感を覚え、過剰反応することによって起こります。つまり、「そういう体質だった」ということになります。どの医薬品にも薬疹の可能性はあり、薬疹が出ない医薬品というものはありません。市販の風邪薬などももちろん、場合によってはビタミン剤に薬疹を起こす体質の人もいるほどです。

 

そのため、ミオナールで発疹などが出てくるということは、「偶然、相性が悪かった」と考えるほかありません。もちろんそのような状態になる確率は低いのですが、もし過敏症が出た場合は速やかにミオナールの服用はやめる必要があります。

 

ミオナールのその他の副作用

 

ミオナールの主要な副作用を解説してきましたが、他にもいくつかの副作用が低確率ながら認められています。

 

0.1~5%未満 0.1%未満 頻度不明
ほてり 肝臓腎臓の数値上昇、貧血、尿閉、尿失禁、残尿感、発汗、むくみ、動悸 しゃっくり(吃逆)

 

まず確認しておきたいのが肝臓や腎臓の数値上昇です。ミオナールは肝臓を通って代謝され、腎臓から尿として排泄されます。もし代謝・排泄がされなかったら、ミオナールの成分がずっと体内に留まることになってしまうので、代謝・排泄自体は必要な行為です。

 

しかし、ミオナールを服用すると、代謝・排泄のために肝臓や腎臓に負荷がかかることになります。その結果、AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-Pの肝臓の数値上昇、さらにはBUNなどの腎臓数値上昇が見られることになります。当然、数値が高くなりすぎると、肝臓・腎臓障害のおそれがあるため、数値の高い人はミオナールの服用は慎重に行う必要があるのです。

 

また、腎臓への負担がかかることから、尿閉や尿失禁、残尿感などの排尿障害が出るケースもあります。これらの症状を放置すると、膀胱炎などのリスクが高まるため、すぐに医師に相談すべきでしょう。それに、尿があまり出せない状態になると、体の水分をうまく排出できないことになるため、むくみ・浮腫が体に現れることがあります。

 

健康診断で肝臓・腎臓の数値に問題ない場合はそれほど気にする必要はありませんが、数値が高い場合は服用は慎重に、医師と相談しつつ検討しましょう。透析を受けているようなケースであればなおさらです。これはミオナールに限らず、どんな医薬品にも言えることです。

 

重大な副作用症状についても確認

 

ミオナールを服用すると、非常に低確率ですが重大な副作用が起こることがあります。

 

  1. ショック、アナフィラキシー様症状
  2.  

    ショック症状によって、呼吸困難や血管浮腫、蕁麻疹などが現れることがあります。このような場合は速やかにミオナールの服用を中止して適切な対処が必要です。

     

  3. 中毒性表皮壊死融解症
  4.  

    全身にやけどのような水ぶくれや皮膚のはがれ・ただれなどが起こる症状です。発熱、紅斑、水疱、瘙痒感、眼充血、口内炎等の症状が見られる場合は、中毒性表皮壊死融解症のおそれがあるので速やかに投与を中止して適切な処置を行います。

 

これってミオナールの副作用?

 

ミオナールの副作用については、すでに説明してきたとおりです。

 

とはいえ、ミオナールを服用することによって、上記で解説した以外の症状が出て、「この症状って副作用なのでは?」と感じることがあるはずです。ここでは、その症状が副作用かどうかを見ていきます。

 

血圧低下、低血圧

 

ミオナールを服用すると、「貧血」の副作用が現れることがあります。貧血が現れて頭がクラクラすることによって、「もしかして、血圧が下がってるのでは」と感じるかもしれません。

 

貧血 血液中のヘモグロビンが減って細胞に送り込む酸素量が減る。その結果立ちくらみなどが起こる。高血圧でも貧血が起こることはある。
低血圧 血圧が下がっていると、急に立ち上がったときなどに脳の血液が少なくなり、立ちくらみなどを起こす。

 

しかし、↑のように、貧血と低血圧はまったく別物です。貧血はあくまでも血液が薄くなることが原因なので、高血圧でも貧血が起こることはあるのです。なので、ミオナールを服用して貧血気味になったとしても、別に血圧低下しているわけではありません。

 

また、ミオナールを服用することによって血圧が変化することはほとんどありません。もちろん体質によっては服用によって血圧が上下する可能性はあり、その場合は医師の診察を受けたほうがいいですが、めったにあることではありません。

 

ただ、いずれにしてもミオナールで貧血が起きている場合は経過を見て、異常がある場合は服用の中止が必要になるかもしれないので、あまりありがたくない状態ではあります。慎重に対応するようにしましょう。

 

冷え性、寒気

 

ミオナールの副作用には「ほてり」があります。ほてりは自律神経の乱れが原因で、頭や胴体を中心に暑く感じるようになります。

 

そして、同じく自律神経の乱れによって起こる症状に「冷え性」「冷え」があります。「ほてり」と「冷え」は一見逆のことのように思えますが、自律神経の乱れと言う意味では同じことなのです。なので、顔はほてっていて汗をかいているのに、手足は冷えているなんてことを経験した人もいるはずです。

 

なので、ミオナールを服用することによって、「冷え」「冷え性」が出るケースもありえるということです。

 

また、「寒気」についてはいろいろな原因が考えられますが、一番ありえるのがミオナールの副作用の「ほてり」および「発汗」となります。ミオナールを服用するとほてりが出ることがあり、ほてりを抑えようとして汗をかきます。その結果、体温はじょじょに下がっていきます。しかし、ミオナールの効果が切れてほてりが収まると、汗で下げた体温がそのままになってしまいます。その結果、寒気を感じることになるわけです。

 

ほてり・冷えが出る場合は、自律神経のみだれや免疫機能の低下が考えられるので、ミオナールの服用はできるだけ控えたほうがいいでしょう。

 

生理不順

 

ミオナールに限らず、たいていの医薬品は生理不順になるリスクはゼロではありません。誰にでも「体質」はあるので、特定の医薬品によって生理不順になるケースは確かにあります。

 

ただし、生理不順の原因として多いのは「ストレス」です。ミオナールを服用するということは、肩こりや腰痛に悩んでいたということになるので、そのストレスが積み重なって生理不順に至ってしまった可能性も十分にあります。

 

また、実は妊娠していた、卵巣機能不全などの病気にかかっていたなど、生理不順の原因はさまざまです。「ミオナールのせいかな」と決めつけてしまうと、生理不順を解決するのが遅れてしまうかもしれないので、何にしても医師の診察を受けて判断してもらうべきでしょう。

 

喘息

 

ミオナール自体に、喘息の副作用は認められていません。もし喘息のような症状が出るようなら、同時に服用している医薬品が原因の「アスピリン喘息」の可能性があります。

 

「アスピリン喘息」とは、NSAIDsと呼ばれる解熱・鎮痛剤に過敏症があり、服用すると喘息のような症状が現れてしまう病気のことです。NSAIDsはロキソニン、ボルタレン、イブプロフェンなどさまざまで、市販薬も多く売られています。

 

ミオナールは肩こりや腰痛で服用する医薬品なので、NSAIDsを併用することはよくあります。そのため、「ミオナールを服用すると喘息が出る」と思ってしまうケースはありそうですが、実は解熱・鎮痛剤の方に過敏症が出ていたということはありえます。

 

なお、アスピリン喘息を持っている場合、NSAIDsの服用は中止し、今後も服用禁止となります。まずはNSAIDsの服用をやめて様子を見て、それでも喘息が収まらないようなら医師に相談してみましょう。

 

ミオナールの依存性・離脱症状はある?

 

まず結論から言うと、ミオナールには依存性・耐性は認められていません。ではなぜ依存性を気にする人が多いのでしょうか。

 

おそらく、ミオナールとデパスが同時に処方されることが多いからだと考えられます。デパスも肩こりの治療に処方されることの多い医薬品で、精神的な緊張、不安の要素が強い肩こりによく使われます。

 

ただ、デパスはもともとが「抗不安薬」で、不安障害やうつ状態の人に処方される薬です。そのため向精神薬にも指定されています。向精神薬は依存性・耐性形成が強く、長期間使っていると依存してしまい、断薬すると離脱症状が出るなどの特徴があります。

 

ミオナールもデパスも肩こりに適応があるため、肩こりの診断を受けると両方同時に処方されるケースが多いです。これら2つの医薬品を長期間服用して、断薬したときに離脱症状が出ることによって、「ミオナールにも依存のリスクがある」と考えてしまう人がいたのかもしれません。

 

ただ、ミオナールに依存性・耐性形成が認められていないからと言って、急にやめてしまうのはおすすめできません。ミオナールはあくまで筋肉の緊張をほぐす薬であって、肩こりや腰痛の原因を叩く薬ではないのです。なのでやめてしまうと肩こり・腰痛などが再発する恐れがあります。まずは姿勢の矯正・運動療法などで原因を解決してから、ミオナールをやめる方向で動くようにしましょう。

 

まとめ

 

ミオナールの副作用について解説しましたが、ミオナールの副作用確率は3~4%となっており、それほど副作用の強い医薬品ではありません。なので過度に恐れる必要はありませんが、ゼロというわけでもないのでどんな副作用があるのかは把握しておきましょう。

 

  1. 高齢者
  2. 肝臓・腎臓に障害がある人

 

また、上記に挙げられる人に関しては、ミオナールの副作用リスクも高くなります。とくに高齢者は、ふらつきの症状によって転倒してけがをしたりなど、一般成人に比べてケガなどのリスクが高まるので慎重な投与が必要です。